マンション購入ガイド

キッチンの種類と選び方|本体・配置・コンロ・機能を写真で解説

名前だけで選ぶと、入居後に「思っていたキッチンと違う」と困ることがあります。システムキッチンは本体構造、カウンターキッチンは配置、 ガス・IHはコンロの熱源です。同じ基準の名称ではありません。12種類の写真を見比べながら、違いと内見時の確認ポイントを順番に整理します。

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株式会社山武商事
リビング・ダイニングに向いた対面式のシステムキッチン
この例は「システムキッチン」という本体と、「対面」という配置を組み合わせています。

最初に分類を整理

キッチンは6つの軸に分けて見る

  1. 本体システム/ブロック/ミニ
  2. 向き壁付け/対面(カウンター)
  3. 開放度オープン/セミオープン
  4. 形状I型/L型/ペニンシュラ/アイランド
  5. コンロビルトインガス/IH/据え置き
  6. 機能食洗機/浄水器/ディスポーザーなど

例えば「オープン対面のペニンシュラ型システムキッチンに、3口ガスコンロと 食洗機が付く」というように、6つの軸を組み合わせて設備内容を表します。

システムキッチンとは

ひとことでわかる

シンク、作業台、コンロ、収納を共通の天板で一体化したキッチンです。

コンロは天板へ組み込むビルトイン型が多く、部材の境目が少ないため、作業と手入れをしやすい構造です。

シンクからビルトインコンロまで天板がつながったシステムキッチン
シンク、作業台、コンロが1枚の天板でつながり、収納も同じ意匠でそろっています。

わかりやすい特徴

  • シンクからコンロまでの作業面につなぎ目が少ない
  • ビルトインコンロや食洗機を組み込める製品が多い
  • 同じシステムキッチンでも幅、収納、付加機能は物件ごとに違う

「システムキッチン」だけでは機能は分かりません

食洗機、浄水器、IHなどは別の設備です。名称だけで判断せず、設備表と写真、現地の型番を確認しましょう。

システムキッチンで確認すること

シンクとコンロの間にまな板を置けるか、引き出しを開けても通路をふさがないか、コンロの熱源・口数、収納量、食洗機などの付加機能を確認します。

ブロックキッチン(セクショナルキッチン)とは

ひとことでわかる

流し台、調理台、コンロ台などのユニットが分かれているキッチンです。

メーカーでは「セクショナルキッチン」、賃貸物件の案内では「ブロックキッチン」と呼ばれることがあります。

流し台と一段低いコンロ台が隙間なく並んだブロックキッチン
流し台の横に、一段低い空のコンロ台が隙間なく並んでいます。

わかりやすい特徴

  • 流し台やコンロ台などが別々のユニットになっている
  • コンロは据え置き型を使う構成が多い
  • 古い物件や賃貸住宅で見られるが、交換しやすい利点もある

コンロを入居者が用意する場合があります

「コンロ台あり」は「コンロ付き」と同じではありません。設備、残置物、入居者用意のどれかを必ず確認してください。

ブロックキッチンで確認すること

コンロの有無と契約上の扱い、コンロ台の幅・奥行き、都市ガスかプロパンガスか、IHを使う場合のコンセントと電気容量を管理会社や仲介会社へ確認します。

ミニキッチンとは

ひとことでわかる

小さなシンクと加熱機器などを、限られた幅へまとめたコンパクトなキッチンです。

ワンルームや単身者向け賃貸、事務所などで見られます。一般的なキッチンより調理・収納スペースが限られます。

小さなシンクと1口IHを備えたコンパクトなミニキッチン
小さなシンク、1口IH、収納、換気設備を短い間口へまとめています。

わかりやすい特徴

  • 90cm・105cm・120cm程度など短い間口の製品がある
  • 1口コンロや小さなシンクを備えた仕様が多い
  • 省スペースだが、調理台・収納・置ける家電が限られる

「システム/ブロック」とは別の分類です

ミニキッチンは主に大きさや用途を示す名前です。一体型の商品もあるため、本体構造の分類とは分けて考えます。

ミニキッチンで確認すること

コンロの熱源と口数、まな板を置ける場所、冷蔵庫の大きさ、電子レンジや炊飯器の置場、収納量、換気、コンセントの位置を確認します。

配置・レイアウト

同じ本体でも、向きと壁とのつながり方が違います

ここからはキッチン本体ではなく、LDKの中でどのように置かれているかを 1種類ずつ見ていきます。

壁付けキッチン(I型・L型)とは

ひとことでわかる

壁のほうを向いて料理するキッチンです。

対面カウンターがないため、キッチンがLDKの中央へ張り出しにくく、 ダイニング側の床を広く使いやすい配置です。

壁付けの代表例 1

I型キッチン

壁に沿って一直線に配置された壁付けI型キッチン
調理設備が壁沿いの1列に収まり、背後をダイニング空間として使えます。

シンク、作業台、コンロを1列に並べ、壁に向かって調理する配置です。

壁付けの代表例 2

L型キッチン

2つの壁面に沿ってL字に配置されたキッチン
シンク側とコンロ側が直角につながり、中央の移動距離を短くできます。

シンクとコンロなどを、2つの壁面に沿ってL字に配置したキッチンです。

壁付けキッチンのわかりやすい特徴

  • I型は設備が一直線、L型は2方向へ直角に並ぶ
  • LDKの床を広く使いやすく、ダイニングへの配膳距離も短い
  • 室内から作業台や洗い物が見えやすい

壁付けキッチンで確認すること

冷蔵庫までの距離、背後に食器棚を置いたときの通路幅、作業台の広さを確認します。 L型は、コーナー収納や扉同士が使いにくくないかも現地で見ましょう。

カウンターキッチンとは

まず一言でわかる

リビング・ダイニングのほうを向いて料理できるキッチンです。

キッチンとLDKの間にカウンターがあり、料理をしながら家族の様子を見たり、 カウンター越しに料理や食器を渡したりできます。

カウンターキッチンの例 1

セミオープンタイプ

腰壁と吊戸棚を残したセミオープンタイプのカウンターキッチン
腰壁と上部収納を残し、大きな開口からリビング・ダイニングを見渡せます。

手元と収納を隠しながら、カウンター越しに配膳できるタイプです。

カウンターキッチンの例 2

オープンタイプ

正面に壁や吊戸棚がないオープンタイプのカウンターキッチン
正面の壁や吊戸棚が少なく、キッチンとLDKの視線が大きくつながります。

LDKとの一体感と見通しを優先した、開放的なタイプです。

次に、好みが分かれるところ

開放感を取るか、手元と収納を隠すか

開放感を優先LDKと一体に見えるただし、手元や水・油はねが見えやすい
隠しやすさを優先腰壁や吊戸棚を付けられるただし、開口が小さいと暗さや圧迫感が出る

最後に、種類の全体像

カウンターキッチンは開放度で2つに分かれます

カウンターキッチン= LDKのほうを向く対面キッチン
壁・吊戸棚があるセミオープン

手元を隠しやすく、収納も確保しやすい

正面が大きく開くオープン

LDKとの一体感と見通しを得やすい

形は別の見方です

ペニンシュラ片側が壁につながるアイランド四方が壁から離れる

ペニンシュラにはセミオープンとオープンの両方があります。 メーカーや物件広告で呼び方が異なるため、写真と間取り図も確認しましょう。

ペニンシュラキッチンのセミオープンタイプとは

ひとことでわかる

片側が壁につながる対面配置に、腰壁や吊戸棚を組み合わせたキッチンです。

カウンターキッチン(対面キッチン)の一種です。配膳や会話をしやすくしながら、壁で手元を隠し、吊戸棚で収納量を確保できます。

壁と吊戸棚を残したセミオープンタイプのペニンシュラキッチン
壁と吊戸棚を残し、中央の開口とカウンターでダイニング側につながるセミオープンタイプです。

わかりやすい特徴

  • カウンターキッチン(対面キッチン)に属する
  • 室内を見渡しながら、腰壁で手元を隠しやすい
  • 開口の大きさや吊戸棚によって明るさと開放感が変わる

セミオープンタイプで確認すること

開口の幅と高さ、カウンターへ食器を置ける奥行き、吊戸棚の圧迫感、コンロ前の壁、リビング側へのにおい・音・油はねを確認します。

ペニンシュラキッチンのオープンタイプとは

ひとことでわかる

片側を壁につなげたまま、正面の壁や吊戸棚を減らしてLDKへ開いたキッチンです。

こちらもカウンターキッチン(対面キッチン)の一種です。「ペニンシュラ」は半島という意味で、開放度ではなく片側が壁につながる形を表します。

一方の端が壁につながったオープンタイプのペニンシュラキッチン
片側だけが壁につながり、正面に吊戸棚や高い壁がないオープンタイプです。

わかりやすい特徴

  • カウンターキッチン(対面キッチン)に属する
  • 吊戸棚や高い壁が少なく、室内との一体感が高い
  • アイランドより少ない床面積でも設置しやすい

セミオープンとの違いは、正面の壁と吊戸棚

片側が壁につながる点は共通です。正面の壁や吊戸棚が少ないほどオープンになり、開放感が増す一方、手元や水・油はねが見えやすくなります。

オープンタイプで確認すること

壁につながる位置、通路幅、コンロ前の壁やガラス、腰壁の高さ、ダイニングテーブルとの距離、背面収納を開けたときの余裕を確認します。

アイランドキッチンとは

ひとことでわかる

キッチン本体が壁から離れ、四方を通れる独立した配置です。

複数方向から作業へ参加しやすく、LDKの中心になる一方、広い設置面積が必要です。

四方が壁から離れたアイランドキッチン
キッチンの四方に通路があり、左右どちらからもダイニングへ移動できます。

わかりやすい特徴

  • 両側から回り込めるため、複数人で作業しやすい
  • LDKを広く見渡せて開放感がある
  • 広い通路、換気、油・水はね対策が必要になる

アイランド型で確認すること

四方の通路幅、冷蔵庫と背面収納までの距離、レンジフードの換気、床や室内への油・水はね、コンセント、ダイニングとの距離を確認します。

コンロの種類

設置方法と熱源を分けて確認します

コンロはキッチン本体のサブ項目です。ビルトインか据え置きか、 ガスかIHか、口数とグリルの有無を確認します。

ビルトインガスコンロとは

ひとことでわかる

ガスの火で加熱するコンロを、キッチンの天板へ組み込んだ設備です。

火力を目で確認しやすく、鍋を選びにくい一方、五徳やバーナー周辺の手入れが必要です。

天板に組み込まれた3口のビルトインガスコンロ
3つのバーナーが天板へ組み込まれ、下部にはグリルがあります。

わかりやすい特徴

  • 炎を見ながら火力を調整できる
  • 3口やグリル付きなど複数の仕様がある
  • 五徳を含む凹凸と火の扱いに注意が必要

ガスコンロで確認すること

都市ガス・プロパンガスの別、口数、グリルの有無、点火と安全装置、五徳や天板の状態、換気扇の動作を確認します。

IHクッキングヒーターとは

ひとことでわかる

磁力で対応する鍋自体を発熱させる、平らなガラス面の加熱機器です。

天板の凹凸が少なく手入れしやすい一方、使える鍋や同時使用時の電力に条件があります。

天板に組み込まれた3口のIHクッキングヒーター
平らなガラス面に3つの加熱位置があり、炎や五徳はありません。

わかりやすい特徴

  • 炎がなく、平らな天板を拭き取りやすい
  • 1口、2口、3口など物件によって口数が違う
  • 鍋の材質や底の形によって使えない場合がある

IHで確認すること

口数、グリルの有無、対応する鍋、最大火力と同時使用時の制限、操作方法、天板の傷やひび、停電時は使えないことを確認します。

据え置きコンロ(テーブルコンロ)とは

ひとことでわかる

コンロ台の上へ置き、ガス栓などにつないで使う独立した加熱機器です。

ブロックキッチンでよく見られ、設備として付く場合と入居者が用意する場合があります。

コンロ台の上へ置かれた2口の据え置きガスコンロ
キッチン本体へ組み込まず、独立したコンロを台の上へ設置しています。

わかりやすい特徴

  • 本体を取り外して交換できる
  • 2口・グリル付きなど製品によって仕様が違う
  • 置場の寸法とガス種が合わない製品は使えない

購入前にガス種と置場寸法を確認

都市ガス用とプロパンガス用は共用できません。壁やシンクとの位置、強火力バーナーの左右も含めて確認します。

据え置きコンロで確認すること

設備・残置物・入居者用意の別、置場の幅と奥行き、ガス種、ガス栓とホース、コンセント、壁からの離隔、口数とグリルを確認します。

食器洗い乾燥機とキッチンの機能

ひとことでわかる

食器洗い乾燥機は、食器の洗浄から乾燥までを自動で行う設備です。

システムキッチンでも必ず付くわけではありません。ビルトイン型と据え置き型があり、容量や扉の開き方も異なります。

システムキッチンへ組み込まれた引き出し式の食器洗い乾燥機
引き出し式の食洗機が、シンク横の収納部分へ組み込まれています。

食洗機のわかりやすい特徴

  • ビルトイン型は作業台を使わずキッチンへ収まる
  • 家族人数や食器の形によって必要な容量が変わる
  • 給排水、専用洗剤、定期的な手入れが必要になる

ほかの機能も別々に確認

浄水器、ディスポーザー、オーブン、レンジフード、ハンドシャワー水栓、収納、天板素材は、それぞれ独立した設備・仕様です。

食洗機・その他の機能で確認すること

食洗機の有無、容量、動作、製造年、扉を開けたときの通路を確認します。浄水器のカートリッジ、ディスポーザーの管理規約、換気扇、水栓、収納、天板の状態も設備表と現地で確認します。

内見時のチェックリスト

  • 本体はシステム、ブロック、ミニのどれか
  • 配置は壁付けか対面か、対面ならオープンかセミオープンか
  • 形状はI型、L型、ペニンシュラ、アイランドのどれか
  • コンロは設備か入居者用意か、ガス・IHのどちらか
  • コンロの口数、グリル、ガス種、設置寸法
  • シンクとコンロの間に十分な作業スペースがあるか
  • 冷蔵庫、食器棚、電子レンジ、炊飯器を置けるか
  • 引き出しや食洗機を開けても通路をふさがないか
  • コンセントの位置と数、必要な電気容量
  • 換気、におい、油・水はねへの対策
  • 天板、シンク、コンロ、食洗機の傷・汚れ・動作

「システムキッチン」「コンロあり」などの短い表示だけでは、 配置、熱源、口数、機能、設備としての扱いまでは分かりません。 設備表、写真、現地の型番を合わせて確認しましょう。

よくある質問

システムキッチンとカウンターキッチンは同じ種類ですか?

同じ分類ではありません。システムキッチンは本体の構造、カウンターキッチンはリビング・ダイニングに対する配置を表します。対面配置のシステムキッチンも、壁付けのシステムキッチンもあります。

ブロックキッチンではコンロを自分で用意しますか?

入居者が用意する物件はありますが、設備として設置済みの場合もあります。設備表で扱いを確認し、用意する場合は置場寸法、都市ガス・プロパンガスの別、接続条件を確認してください。

オープンタイプとセミオープンタイプは、どちらもカウンターキッチンですか?

リビング・ダイニングへ向いた対面配置なら、どちらも広い意味でカウンターキッチン(対面キッチン)に含まれます。オープン/セミオープンは壁や吊戸棚による開放度、ペニンシュラは片側が壁につながる形を表すため、分類の軸が異なります。

IHなら、どんな鍋でも使えますか?

鍋の材質や底の形によって使えない場合があります。現在使っている鍋の表示と、設置されているIHの取扱説明書を確認してください。

参考資料

本ページは一般的な分類と確認方法を説明しています。名称、寸法、機能、 契約上の扱いは物件や製品ごとに異なるため、実際の設備表と現地を確認してください。